EC業界News1週間まとめ〜ヤフオク!の変身はヤフーにも影響?/ドン・キホーテ、スピード配送の真意とは?

石郷“145”マナブ

2/4〜2/11のECニュースをギュギュっとまとめました!

こんにちは。
メディア編集部 石郷です。今週読まれた記事はこちら。

あみあみ店長が語る 不正注文被害と対策事例
https://www.ecnomikata.com/ecnews/12628/
ヤフオク!「フリマ出品」導入、CMに人気キャラクター起用
https://www.ecnomikata.com/ecnews/13367/
最短58分以内に届く?ドン・キホーテ「majica Premium Now」
https://www.ecnomikata.com/ecnews/13408/
KDDI、3月期第3四半期決算を発表。連結営業利益の予想を上方修正
https://www.ecnomikata.com/ecnews/13415/
ディー・エヌ・エー、平成29年3月期第3四半期決算発表
https://www.ecnomikata.com/ecnews/13470/

ヤフオク!のシュールなCMが話題

ヤフオク!のシュールなCMが話題

今週、注目されたニュースは上記になります。

 ヤフオク!が今、ブライスドールを使って CMをつかって、フリマ出品の話をアピールしています。といっても、新しいサービスかと言えば、そうではなくて、昨年の6月にリリースされている「ワンプライス出品」というものを、「フリマモード」という風に言って、フリマもやっているという印象を強く打ち出そうとしているわけです。

 しかも、オークション形式とは違って、プレミアム会員への加入は求められません。ただ、プレミアム会員については、特典を用意して、会員でありながら、落札代金を「Yahoo!マネー」で受け取る設定をした出品者を対象に、落札システム手数料8%分をTポイントで付与されるキャンペーン「手数料実質0円キャンペーン」を開始する旨を併せて発表しています。

 先日、ヤフーショッピングで、学割のキャンペーンのタイミングで、SoftBankユーザーを優遇する施策を発表し、少なからず若年層の顧客獲得を意識しているようではありましたが、ヤフオク!でフリマ出品をCMでアピールすることも、ヤフーという会社として、若年層の獲得に本腰を入れてきているのではないかと感じました。今後、ヤフオク!とヤフーショッピングが横断的に活用されれば、これもまた、以前話しました通り、eコマース革命の第二章である、シナジー効果の一つに結びついてきそうな気がしますが、いかがでしょうか。

ドン・キホーテの付加価値を高めるスピード配送

 あとは、ドン・キホーテのスピード配送「majica Premium Now」のニュースは、話題になりました。専用サイトで注文した商品を、配達先の最寄り店から最短58分以内で配達するサービスというものです。スピード配送についていうと、大体独自の物流網を持っているかどうか、という話です。この話もドン・キホーテが様々なところに店舗を構えていることの強みを生かしているわけで、例えば、通常の店舗への荷物の配達の時間をうまく活用しようという動きの中でのことだと思います。

 自分達の配送の業務を、もっといろんな可能性に使えるのではないかという考えに立てば、自然とスピード配送の話も出てきますし、かつ、それをこのような形で、アピールすることで、自分達はECもやっているんだという宣伝にもなります。これ自体で収益を上げるというよりは、きっかけ作りでしょう。実店舗だけではなく、ECもあるよと。自分達のサービスの守備範囲の広さをアピールすることで、今まで以上に、ドン・キホーテを身近に感じてもらえて、使ってもらいたいということなんだと思います。Amazonのプライムナウに1時間便というのがある中で、敢えて最短で58分としているのも、そうした宣伝効果を見込んでのことだろうなと思います。

 その上で、ドン・キホーテもまた会員で囲い込みをしたいと思っているわけです。majicaという独自の電子マネーを持っていて、アプリも用意していますが、このmajicaを使った「majica Premium」という名の会員を作り、この会員向けのサービスとして、この「majica Premium Now」を投入してきています。

 顧客の囲い込みは実店舗にとってなかなかしずらいことでもあります。だからこそのECを巻き込んでの会員施策であり、だからこそのスピード配送でもあるように思います。

 ともあれ、お客様の満足度は早く配達されることだけではありませんので、こうした動きをきっかけに、それ以外の部分でのECサービスの向上に努めるかどうかで、今後躍進するかどうか、の結論は出るでしょう。

 それだけ、いろんな企業にとって、ECは当たり前に、意識する業態だということです。そういう企業が増えるほどに、やはり肝心なのは、足場固め。参入してから、困らない環境を作るかが、EC業界の発展にも関わります。今こそ、バックヤード部分におけるフォローアップの体制の向上が大事ですし、故に支援企業の出番であり、腕の見せ所ではないか、と思います。

さて、そんなわけで、今日はこの辺で。

 別件ですが、おかげさまでと言いますか、昨年末に発売されている「EC業界大図鑑2016年版( http://amzn.asia/3nfuoCb)」の内容について、非常にわかりやすい、とお褒めの言葉をいただくことが多いです。むしろ読んでいただいて、ありがとうございます、と、この場をお借りし、改めて、御礼申し上げます。

それでは、みなさんも、笑顔あふれる一週間でありますように。
また来週お会いしましょう。

ECノウハウ


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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